「起業をしてみたい」と考えたことのある人は多いのではないでしょうか。
日本の人々は仕事に対しての満足感が世界的に見ても低くなっています。
そのような時代だからこそ、起業をして自由に伸び伸びと仕事をしてみたいと考える人が多くなっているようです。
昔は起業をするのにある程度の資本金が必要とされていましたが、今現在は資本金が1円でも起業をすることができるようになりました。
1円から始められるということもあり、起業のハードルは下がったため実際の起業件数は増加傾向にあります。
しかし、ハードルが下がり誰でも起業をすることが簡単になってしまったからこそ数年以内に倒産している件数が増加しているというのも事実です。
起業をしたら誰もが成功したいという気持ちで取り組みますが、その気持ちだけでは成功する可能性は低くなってしまいます。
今回は実際に起業家さん2人にお話を聞いてきましたので起業をするメリットやデメリット、成功させるための秘訣をご紹介しようと思います。
起業家とは・・・?
まずは、「起業家」と呼ばれる人々がどのような人であるのかをご紹介してから実際のご紹介に移りたいと思います。
起業家とは基本的に「自ら事業を興す人」を指しています。
自ら事業を興す人となるので、今現在存在している企業の後継者となり代表取締役になったという場合などは起業家に該当しません。
起業家と呼ばれる人々が新たなアイデアを考え、自分自身のビジネススタイルにて事業を行っていく人のことを起業家と呼ぶのです。
起業家と呼ばれるためのハードルも低くなっており、説明の通り自ら事業を興した人のことを指しています。
事業を興すことは簡単ですが、それを継続させていくことの方が難しくなっており、どの起業家の人々も苦労の末にその立場に立てているということになります。
それでは、実際に起業家さんの3人に聞いた起業をするメリットやデメリット、成功させるための秘訣をご紹介していきましょう。
Aさん
Aさんは30代の男性で、動画クリエイターとして起業をしました。
今現在Youtubeの流行によって動画は多くの人々に利用される必要不可欠なものとなっています。
だからこそAさんは自分自身の動画編集技術を利用し、今後も衰退しないであろう業界を選んだということでした。
実際にAさんは起業をしてから4年経過しているそうで、先ほど説明した起業をするのは簡単だが継続させることが難しいという点をクリアしています。
今後も新たな技術を取り入れて、多くの人々に動画を楽しんでもらい、多くの人々から動画編集の受注を受けていきたいとおっしゃられていました。
ではまず、起業をしたメリットとデメリットについてご紹介していきます。
メリット
まずは、起業をしてメリットと感じた部分をご紹介していきます。
①時間の自由が効くようになった
Aさんは起業をする前は大手広告代理店に勤めていたようです。
毎朝早い時間に出勤し、期日が迫ると残業をして帰宅するという体力を使う働き方をしていたそうです。
仕事が残っていれば自宅で作業をするのも当たり前というような状態で、休みの日も休みと感じられる時間は少なかったようです。
しかし、起業をすることによって自分の好きなタイミングで仕事をすることができるようになったため、精神的ストレスは大きく減少したということでした。
②やりたい仕事ができるようになった
大手広告代理店で働いていた当初は動画編集もしていたようですが、メインは動画編集ではなかったようです。
だからこそ、起業をした結果自分のやりたい仕事である動画編集をメインとすることができたので毎日仕事をしていて楽しいと感じるようになったということでした。
デメリット
次に、起業をしてデメリットと感じた部分をご紹介していきます。
①仕事が増えたことで忙しさに慣れるのに時間が掛かる
今まで大手広告代理店で仕事をしていた時には、他の社員さんとチームを組み助け合いながら仕事をしていたようです。
しかし起業をした当初一人で始めたAさんは、動画編集以外にも取引先との連絡や営業、その他書類の準備など全てを一人でやらなければなりませんでした。
そのため、動画編集の仕事の受注数も下げてその環境に慣れていったということでした。
②起業をするとプライベートの時間が減る
起業をしたメリットとして時間の自由が効くようになったとおっしゃられていたAさんですが、デメリットにも時間の内容が出てきました。
なぜかと聞いたところ、しっかり1日休みという日を作った場合にでも仕事のことを考えている時間が多くなり「身体は休んでいるけど脳は休んでいない」という状態になるようです。
そのため、休みの日でも外出から帰宅したあとは仕事に取り組んでしまうということでした。
起業を成功させる秘訣
では、最後にAさんが考える起業を成功させる秘訣をご紹介していきます。
Aさんが起業をして一番大変だったと感じたのは「自分自身のスケジュール管理」ということでした。
自分自身でスケジュール管理をしっかりとできていることによって仕事が迫ってくるという感覚は大きく減ります。
そのため伸び伸びと仕事をすることができるのと同時に、気持ちにも余裕ができるということから新たなアイデアが生まれることが多くなったということでした。
だからこそAさんは起業を成功させたいのであれば「スケジュール管理能力」が大切であるとおっしゃられていました。
一見簡単に思えるスケジュール管理ですが、忙しくなればなるほどスケジュールの管理が難しくなり雑になってしまう場合があります。
だからこそ、スケジュール管理能力を侮らずにしっかりと身につけてから起業をすると良いでしょう。
Bさん
Bさんは20代の女性で、ネイリストとして起業をしました。
女性の味方でもあるネイル関係のお仕事であり、昔から今現在まで多くの人が利用しており人気は途絶えず、あって当たり前のものとなっています。
自宅をネイルサロンとすることで、家賃などの経費を抑えることができて自分のしたい起業内容を実現できると考えたところから始めた起業だったそうです。
今後も自分のネイルデザインで多くの人々に感動をしてもらいたいということでした。
メリット
まずは、起業をしてメリットと感じた部分をご紹介していきます。
①自分しかネイルをする人がいない
今までBさんはネイルサロンに勤めていました。
そのネイルサロンでは基本的に指名制度があり、自分のデザインを気に入ってもらうことや知名度によって指名率が変化するそうです。
そのため、指名を貰えない場合はアシスタントとして仕事をするという日々が続いたこともあったそうです。
しかし、起業をしてからはアシスタントからネイルデザインまで全てを自分で担当することができるので満足感を得られることができるということでした。
②自宅がサロンだから出勤しなくて良い
毎朝都会まで電車を1時間以上乗って行くことが苦だったということでした。
近場のネイルサロンの求人はほぼ皆無だったようで、その選択を余儀なくされたそうです。
しかし、起業をして自宅をネイルサロンとしたことによって全てのお客様が自分の居る場所に来てくれるのでとても楽になったということでした。
自宅の改装は必要だったようですが、改装をしてでも今現在のスタイルが気に入っているようでした。
デメリット
次に、起業をしてデメリットと感じた部分をご紹介していきます。
①1日予約が無いという日もある
起業をしたことによって今まで勤務をしていたネイルサロンのような知名度はなくなってしまいます。
そのため、ある程度の知名度がつくまでは予約が無いという日もあり収益も不安定だったということでした。
SNSやその他広告を利用し、ネイル以外の様々な仕事も同時に行っていかなくてはいけないということがとても大変だったということでした。
②起業当初は設備を充実させられない
勤めていたネイルサロンはすでに出来上がっている企業です。
だからこそ、様々な設備が整っている状態でありすぐに仕事をすることができたそうです。
しかし、起業当初はもちろん資金も少ないということでお客様に満足してもらえないこともあったということでした。
最初から資金がある程度あれば、起業当初に来てくれていたお客様も顧客となっていた可能性があるのではないかと後悔しているとのことでした。
起業を成功させる秘訣
Bさんが考える起業を成功させるための秘訣は「起業を開始する前にある程度の資金に余裕を持っておく」ということでした。
1円でも起業をすることはもちろんできますが、その後経営をしていくにあたって必ず資金は必要となります。
Bさんはデメリットと感じているお客様に満足してもらえなかった後悔がとても心残りのようでした。
資金に余裕のない人は銀行や親族など借りれる場所から資金を借りてでも余裕をもった経営がお客様の満足度に繋がることもあるということを覚えておいてほしいということでした。
最後におっしゃられていたのは、Bさんはネイルサロンだから女性が仕事をするのがメインだから良かったがそうではない業界に女性が参入すると相手にしてもらえない可能性があるということでした。
日本の悪しき風習に負けず、女性の起業家を応援していきたいということでした。
起業家に共通するメリットとデメリット
今回AさんとBさんにお話をお伺いしましたが、所々起業家さんには共通する部分があるのではないかと感じました。
メリットデメリットを聞いている際に感じた部分があったのでご紹介します。
共通するメリット
共通するメリットとして感じたのは、時間や企業に縛られることがなくなるということです。
まずは、時間の縛りから説明します。
時間の縛りとは「出勤時間」や「勤務時間」、「残業」など仕事に関係する時間のことを指しています。
AさんもBさんも同じように、時間に対してメリットと感じている部分がありました。
やはり、自分自身で好きなようにスケジュールを組むことができるという点は起業をする上で大きなメリットとなるのではないでしょうか。
次に、企業の縛りの説明をします。
企業に属して勤務をしている場合は自分の好きな仕事だけをするというのは難しくなってきます。
それぞれに役割を与えられ、自分よりもスキルが上の人が居た場合はその人を優先するのが企業としては当たり前です。
だからこそ、起業をすることによって自分がしたい仕事を全てすることができるという点では仕事に対するストレスは大きく変化するのではないかと感じられました。
共通するデメリット
共通するデメリットとして感じたのは、軌道に乗るまでの苦労が雇われていた頃の比にならないということです。
雇われている場合は「あなたはこの仕事をしてください」、「あなたはこの取引先と取引を進めてください」と上司から指示をされた内容を仕事として行っていきます。
Aさんはスケジュール管理の苦労、Bさんは資金不足の苦労として軌道に乗るまでの苦労をしています。
まず、Aさんのスケジュール管理ですが自分一人しかいない場合は確かに大切な要素となります。
スケジュール管理が雑であると期日を間違えてしまい、取引先に迷惑を掛けてしまうことやしっかりと休みを取ることができなくなってしまうなどおデメリットがあります。
次にBさんの資金不足ですが、これも起業をする上でとても大切な要素です。
資金がなければ経営を継続させることは難しくなります。
起業をした当初は収益が少ない場合の方が多いので資金はどのように調達するべきかなど考えておくことが大切となってきます。
このように起業をしたばかりの時には気づかなかった大切な要素があるのでデメリットと感じてしまわないようにある程度予想をして対策をしていくことが大切となっています。
起業の種類 個人事業主とは
最後に、起業の種類についてご紹介します。
「起業」とはいえ、その中には様々な種類が存在しています。
今回は「個人事業主」について簡単にご紹介します。
個人事業主
個人事業主とは、管轄する税務署に開業届を提出することによってなることができます。
個人事業主はどこかで正社員をしている上でもなることができますが、起業をする人はまずこの個人事業主から始める人が多くなっています。
今回ご紹介したAさんもBさんもまずは個人事業主から始めたということでした。
個人事業主は起業をする上で初心者向けの開業方法となります。
その個人事業主のメリットについて簡単にご紹介します。
①開業をすることが簡単
個人事業主になるためには管轄する税務署に開業届を提出するだけでなることができます。
法人にて起業をするとなると設立時に数十万円の資金が必要となりますが、個人事業主は1円も必要ありません。
②青色申告を利用できる
確定申告の方法として「白色申告」と「青色申告」が存在しています。
白色申告は至って普通の確定申告方法ですが、「青色申告」を利用することによって多くの節税効果を得ることができます。
最大65万円の特別控除を受けられる青色申告ですので、税金にビクビクする必要がなくなるということです。
誰でも簡単に青色申告を利用できるというわけではありませんが、利用できるのであれば使うべきである確定申告方法です。
このように個人事業主には法人のような難しい手続きがないので、これから起業をしたいと考えている人にはオススメの起業方法となります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は起業家と呼ばれる人に実際にお話を聞いてきました。
起業をしたという人から直接お話を聞ける機会は滅多にありません。
実際に起業をして今現在も継続して経営をしている人の言葉には重みがありました。
起業をしてみたいと考えた結果、やはり難しいから辞めようと諦めてしまう人はたくさんいます。
しかし、そこで諦めずにやり切った結果今現在でも継続して収益を出しているのが今愛のAさんやBさんです。
だからこそ、これから起業をしてみたいという人には是非挑戦してみてほしいと思っております。
私たち「ゼロカラ」では、起業の記事や起業に関する税金の記事も用意しております。
不安を感じている人がいましたら、是非そちらの記事も読んでみてください。
励みになれたらと思います。